伊達男の映画批評

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ケイト・ノタがエロい!「トランスポーター2」 レビュー


🎥 TRANSPORTER 2 (2005) | Full Movie Trailer in HD | 1080p

作品・出演者情報

監督

ルイ・レテリエ

キャスト

個人的レビュー

前作のトランスポーターからは想像ができないほどフランクの仕事が変化していた。

前作では犯罪行為の手助けをする「運び屋」だったが、今作では上流階級の御子息を送り迎えする「運転手」をしているフランク。

一緒にクイズをして楽しむ姿は、さながら不気味なお父さんのようでジェイソン・ステイサムっぽかった。

洋画ではないが、設定的には「家政婦のミタ」と同じようにロボットのようにルールに忠実な雇われ人という感じ。子供の無邪気さとの対比で、フランクが歩んできた人生がどんなものか想像できるのが面白い。

前作の壮絶な体験があったからこそ、安定した運転手の仕事を選んだのだろうか。

とは言え、なんだか事件の予感がするのは仕事に全力を注ぐあまり家庭を顧ない夫と妻の軋轢。子供に見せないように気を遣うフランクに色々頼りたくなってしまう奥さん。ああ、これは事件が起きるなあと感じさせる展開。

正直、この辺でラストシーンが「一連の事件を通して家族の絆を再確認した夫と妻がいい感じになって、子供が無邪気にクイズを出して和気藹々と過ごすラストシーン」は読める。まあ、実際そうなるのだが。

この辺はもう少し違った展開でも面白かったのかなあと個人的には思う。

今回ご子息が狙われたのは、空気感染型の致死ウイルスを用いて各国の代表を殺すためだった。フランクがいなければ、ウイルスを注射されたご子息と気づかぬうちに触れ合って感染した夫が国際会議でウイルスをばら撒いて計画通りだったのだが、勘の良いフランクによって計画は失敗する。この時はまだどういう意図でご子息が狙われているのかはわからないが、とにかくヤバイ計画があることだけはわかる。

この病院でのシーンだが、あのエロいお姉さんはさすがに赤いヒールくらい脱いで行けよって思ってしまった。ただでさえ目立つのに、計画を遂行するつもりはなかったのかと思ってしまう。まあ、そのくらい自信があったのかもしれないが。笑

彼女はこの90分程度の映画の中で何度もエロいシーンがある。顔を舐めるシーンは正直行き過ぎている気がしたが、まあエロかったのでよし。服を着ているのか着ていないのか分からないような服装での登場が多い。最後は標本のように突き刺さって死ぬが、なんだか人間の死というよりはケモノの最期といった描写に思えた。

良かった点

前作のトランスポーターに比べ、カーアクションにリアリティがあったように思う。前作は何人も轢きかける感じで、少し大袈裟な描写が多かったが、今回は純粋にドライビングテクニックを見せた演出だったと思う。車体の平べったいスーパーカーがETCを全速力でスルーするの、結構好き。

あと水上バイクも達者なのかよというね。女性を後ろに乗せたまま路上を走るバスを追いかけるというなかなかシュールな展開だったし、なんであんなに都合よくジャンプ台があるんや!という気もするが、それにしても見ていて気持ちのいいスタントだったと思う。

この辺の描写はのちにGTA5に反映されている気がする。黒のアウディもそうだし、ジェットスキーで追いかけたりするのもそう。所々エッセンスがGTA5には入っていて、ゲームもやりたくなった。ロックスターエディターでトランスポーター2再現してみた、とかできるかもね。

あと、前作同様ジェイソン・ステイサムのスタントは素晴らしい。今作は前作にましてあり得ない戦闘が多かった気がするが、彼なら実際に可能なのでは?と思わせるのがすごいところだ。トラックを駆け上がって連絡橋をよじ登るとか、なんかジャッキー・チェンがやってそうなスタントだなって思った。あの咄嗟の判断力こそフランクだよなあ。やっぱかっこいいですわ……

シナリオで良かった点は、ご子息が最後まで無邪気な子供だったこと。こういった作品ではたまに子供が大人びた発言をしたり、誰かをハッとさせるような行動をとったりするものだが、本作ではそういった描写はなかった。子供が変な正義感を持って敵を欺くようなシナリオだと興醒めポイントだったかなと思うので、それがなかったのは良かった。

あと細かい点だが、犯行グループがご子息の身体と引き換えに身代金を要求し、息子の声を聞かせてくれと頼んだ時、「ママ」のことしか呼んでいなかったのが印象的だった。この細かい部分でも家族の軋轢というか、父親が家庭を蔑ろにした結果のような気がして心をチクッと刺されたような感じがした。特にそれを印象付ける描写はなかったのだが、セリフを考える際にはここもこだわったんだろうなと勝手に深く考えた。

残念だった点

残念だった点は思いつかないが、強いていうならば最後の飛行機のシーンかなあ。パイロットが流れ弾で死んだ後、墜落する飛行機の中でいい感じに戦闘するシーンがあったが、流石にできっこないだろ感が強かった。せめてパイロットが生きた状態で操縦を続けていればまだリアリティはあったかなと思うが、あんなにグルグル回る機体の中じゃ何もできないだろという気持ちが勝ってしまった。

あとは、解毒剤の輸送方法がいまいち分からなかった。体内に入れて運ぶのはわかるんだけど、どうやって取り出してあの家族を救ったのかとか、各国の代表はどうなったのとか、その辺がすごく気になってしまった。少しでもその辺の描写があれば納得感があったんだけどなと少し感じる。でも、作品の締まりを考えたらそれは必要ないのかもしれない。家族は無事救われました。ハッピーエンド!それが正解なのかも。

終わりに

トランスポーターシリーズはド派手なカーアクションとジェイソン・ステイサムのスタントが非常に魅力的な作品だが、今作もその良さが十分に発揮されていたと思う。前作に比べて唐突なシーンもなかったし、ストーリーがすんなり入ってくる感じが良かった。

そういえば、前作で出てきたアジア系の女性はどうなったんだろう。何もなしなのかな……?

ちょっと気になる。